1.労働安全衛生関係の一部の手続き、電子申請義務化(8月12日)
じん肺法施行規則等の一部を改正する省令が令和6年3月18日に公布され、令和7年1月1日から施行される。
この改正により、令和7(2025)年1月からは、次の労働安全衛生関係の一部の手続きについて電子申請が義務化される。
- 労働者死傷病報告
- 総括安全衛生管理者/安全管理者/衛生管理者/産業医の選任報告
- 定期健康診断結果報告
- 心理的な負担の程度を把握するための検査(ストレスチェック)結果等報告
- 有害な業務に係る歯科健康診断結果報告
- 有機溶剤等健康診断結果報告
- じん肺健康管理実施状況報告
電子申請が原則義務化される手続きについては、「労働安全衛生法関係の届出・申請等帳票印刷に係る入力支援サービス」からも申請可能。
なお、義務化される手続き以外にも、足場/局所排気装置等の設置・移転・変更届(労働安全衛生法第88条に基づく届出)、特定化学物質などにかかる各種特殊健康診断結果報告など、多くの届出が電子申請することが可能である。
是非、今のうちに確認いただきたい。
詳しくは、下記アドレスにてご確認いただけます。
<厚生労働省:労働安全衛生関係の一部の手続の電子申請が義務化されます>
https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/001281755.pdf
<厚生労働省:「労働安全衛生法関係の届出・申請等帳票印刷に係る入力支援サービス」>
https://www.chohyo-shien.mhlw.go.jp/index.html
2.「満足度・生活の質に関する調査報告書2024」(8月13日)
令和6年8月9日、内閣府が「満足度・生活の質に関する調査報告書2024」を公表した。
この「満足度・生活の質に関する調査」は、我が国の経済社会の構造を人々の満足度(Well-being)の観点から多面的に把握し、政策運営に活かしていくことを目的とするもの、とのこと。
なお、ウェルビーイング(Well-being)とは、well(よい)とbeing(状態)からなる言葉で、WHO(世界保健機関)では、ウェルビーイングのことを「個人や社会のよい状態」をいい、健康と同じように日常生活の一要素であり、社会的、経済的、環境的な状況によって決定される(翻訳)と紹介している。
この 「満足度・生活の質に関する調査報告書2024」の「生涯を通じた就業意向と満足度の関係(生涯を通じた就業意向)」では、
- 60歳未満の現役世代では、60歳以降も働き続けたいと考える人は7割。
- 60歳以上では、男性の70歳~74歳、女性の65歳~69歳の約5割が就業を希望。
- 就業希望者の就業状況をみると、男性は75歳以上でも5割以上が就業しているのに対し、女性は70歳以上で就業している割合は5割を下回る。
- 就業希望の実現状況が満足度に与える影響は男性において顕著で、無業者の満足度は就業者を大きく下回る。
ことが確認できる。
詳しくは、下記アドレスにてご確認いただけます。
<内閣府:満足度・生活の質に関する調査>
https://www5.cao.go.jp/keizai2/wellbeing/manzoku/index.html
<内閣府:「満足度・生活の質に関する調査報告書2024」>
概 要:https://www5.cao.go.jp/keizai2/wellbeing/manzoku/pdf/summary24.pdf
報告書(一括版):https://www5.cao.go.jp/keizai2/wellbeing/manzoku/pdf/report08.pdf
3.宿直中の休憩を労働時間と判断(8月15日)
令和6年8月8日、東京メトロを運営する東京地下鉄は、24時間拘束される全泊勤務(一昼夜交替勤務)の従業員の休憩時間が労働時間に当たるとして割増賃金を支払うよう2日付けで是正勧告を受けた、と発表した。
グループ会社を含め、対象者約1,800人に過去3年分、最大で総額約86億円を未払い分を「清算金」として支払う見通し。同社では全泊勤務中に全員が同じ時間帯に休憩を取っており、実際に緊急対応を行った従業員に代わりの休憩時間を設けたり残業手当を支払ったりしていたが、管轄の足立労働基準監督署は、調査を行ったうえで「労働から完全に解放されておらず労働時間に該当する」と判断した。